「将棋を孫に伝える会」基本理念(広く孫世代に伝えるべきこと)

今、子供たちにとって大切なことは?・・・スマホやゲームなど電子機器の氾濫は子供達の成長に様々な影響があると言われています。また子供社会には解決すべき多くの問題が存在します。通信機器の発達は素晴らしいことですが、いくらコミュニケーション手段が便利になったとしても「便利さ」と「幸せ」とは別次元の問題と考えます。

 

❶本当のコミュニケーション力を養う

子供の頃にコミュニケーション力を養うために「盤と駒によるコミュニケーション」を存分に活用して行きたい。そのために「将棋の普及」は大きな意義があるのではないでしょうか。

 

❷脳の活性化とともに心の成長を目指す

「将棋が子供達の精神教育にいい」は本当でしょうか?将棋は脳の活性化にいいと思います。しかし、単にそれだけで子供達の教育にいいという訳ではありません。「将棋」を教える側(親、指導員)の意識が重要と思います。「将棋は『礼』で始まり『礼』で終わる」と言われます。将棋を取り巻く環境には「勝ち負けだけにこだわる」、「将棋が強いか弱いかだけを価値判断にする」このような風潮には疑問を感じます。

 

❸「公共性」意識を養う

 自分だけの幸せはありえません。また将来、自分の孫だけが幸せになることなど本来ありえません。社会全体がよりよい社会になることが自分の孫の幸せの第一歩です。自分の孫世代全体の幸せを願わなくてはなりません。それとともに幼年期に常日頃から「公共性」を意識させることが必要ではないでしょうか?「将棋」を通じて世の中にはルールとマナーがあることを認識することも公共性の感覚を身に着けるために重要と考えます。

 

❹「活字離れ」は国を滅ぼす…(大学生の読書時間ゼロが40%の実態)

若者たちの活字離れ。読書離れこそ深刻です。その解決策の一つとして幼少期から「盤と駒」に馴染み、紙ベースにて「詰将棋」「次の一手」を解く習慣付けすることが意義深い。

 

少子化対策の第一歩は地域で育てる環境作り

「イジメ」、「虐待」、「引きこもり」、「ニート」、「登校拒否」などは子育てを各家庭任せにしてきたことにも大きな要因があるように思います。少子化問題の解決は一人一人の子供達を社会として(地域として)見守る社会づくりからスタートと思います。その第一歩として中高年世代が子供達との触れ合いを大切にして行きたいと思います。また将棋は勝ち負けの体験を通じて「敗者」に対するいたわる心を学びます。相手の気持ちを推し量ることのできる子供達に育てることが大切と考えます。

 

❻ギャンブル社会への警鐘

「ギャンブル大国」日本を見直すべきと考えます。ギャンブル依存症の日本の成人男性の割合が約10%とは世界的に見ても異常です。「麻雀」「トランプ」等は偶然性が一定のウエイトを持っています。一方、「将棋」は偶然性に頼らず、まさに自分の力で未来を切り開くものです。健全な遊びとして「将棋」を学びながら、一歩一歩着実に努力することが大切であり、自分自身の力で力強く生きていくことを教えて行きたいと思います。

 

❼男女平等社会の確立

 「将棋は男の遊び」という偏った概念がまだまだ根強く残っています。真の男女平等社会の確立のためにも男女の区別なく「将棋の普及」を推進して行くべきと思います。

 

❽日本のあらゆる文化を伝え繋ぐ (棋道、武士道、大和魂…など)

中高年世代には孫世代に日本人の心を伝える使命があります。中高年世代が、若者達との触れ合いを通じて伝え繋いで行くべき多くのことがあるはずです。「今時の若い者は…」とか「時代の流れ、どうにも止められない」などと諦めてしまって良いものでしょうか?元気な中高年世代が子供達と触れ合い、古き良き日本の伝統文化を伝え繋いでいくべきと思います。